ウォッシャー液の液量注意の表示が出ました。
壊れたわけでもなんでもないので気にすることはないのですが、じつはここに大きな落とし穴があります。
(実車ウォッシャー液タンクの写真)
2本のホースが上に刺さっていますが、これはウォッシャー液のホースではありません。ラジエターとつながる冷却水のホースです。
W220の場合、ウォッシャー液のタンクに金属パイプでできたヒーターが装備されています。
エンジンが温まるとウォッシャー液のタンクも温めて、お湯にしておこうという仕組みです。
(私の記憶ではW124にもついていましたがR230やW211にはついていなかったように思います。)
ラジエター側の水温計は80℃前後に上がりますからそれなりのお湯になります。これは冬場に役立つのですが、欠点もあります。空焚きです。
ウォッシャー液が少なくなってくるとタンク内のウォッシャー液はどんどん蒸発するようになります。もちろん蓋で密閉されていますが、良いことはありません。十分に冷却されないままの金属管がリザーバタンクの中に入っているわけですから、タンクの劣化を早めるに違いありません。
もちろんタンクは交換できます。W220ですとタンク単体で15千円ぐらいですが、交換するとなればポンプやらホースも一緒に交換になると思いますからざっと5万円ほどの出費になってもおかしくありません。液量を常に保つということはこういう支出を予防するということでもあるのですね。
もっともこれは交換部品です。素材が素材ですから10年を過ぎれば交換する時期が到来してもおかしくはありません。
ところで、ウォッシャー液にもいろいろあります。
過去、W202でガラコのウォッシャー液を使った時、ボディにウロコついてひどい目にあいました。別にガラコのせいではありません。
ガラコはシリコン系の撥水剤ですから、そのウォッシャー液にもシリコンが含まれています。これが塗装面で結晶化してウロコが付くわけです。相性が悪かっただけです。
ワックスを塗布したボディですと油分がありますからこれを弾きますが、コーティングをしている車両ですと弾き切れないで固着してしまうことがあります。
それ以来、普通に純正のウォッシャー液を使っています。
ウォッシャー液は薄い洗剤のようなものですので多少なりともゴムや塗装面に対する攻撃性を有しています。水ものですから安かろう悪かろうが激しいので安売りのものとか避けた結果、純正にしているというわけです。メルセデス純正のものは濃縮タイプですので補充用の持ち運びも簡単です(特に夏用)。出先でちょっとした洗剤代わりにも使えます。
なお、メルセデス純正にも夏用と冬用があります。夏用は細いスティック状のボトル、冬用はずっと大きなボトルです。
冬用はとてもアルコール臭がしますので、そのまま使うとちょっとゴムには悪そうです。「やむを得ず使う」といった感じです。
純正ですと塗装に対する攻撃性は低いのでしょうか?コーティングに対してはどうでしょうか?
「界面活性剤+アルコール」という組成ですからいくらカルナバとはいえワックスに対しては多少なりとも攻撃性を有していると思われます。
コーティングに対してはおそらくほぼ無害なのではないかと思っていますが、WEBを探ってもそんなことを気にしている人はいないようです。
一般には夏用の希釈濃度の調整だけで大丈夫だと思っています。こんなものでも800円です。
濃度に関してですが純正のウォッシャー液に記述してある濃度ではちょっと濃いかなと思っています。記載の半分でも良いぐらいかと思いますが、どうなのでしょうか。
ちなみに「水のみ」というのはNGです。タンク内にカビや苔が生えてきてしまいますのでなにかしら希釈しておいたほうが良いみたいです。
タンクの中も時々掃除してあげる必要があります。
上から水を抜いて中を雑巾で拭くだけですが、石鹸かすのようなゴミが溜まっていたりします。こんなことをサボってウォッシャー液のホースラインを詰まらせるのもつまらないですから。
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