2015年10月31日土曜日

シフトロック異常その2

10/28の朝、確認したらブレーキを踏むとコトンと反応がありますのでブレーキスイッチとソレノイドの動きはきちんとしているように感じます。
ブレーキスイッチからの信号は届いているようです。ソレノイドそのものの故障は不明です。
コトンというソレノイドの動作音がしてもシフトロックがかかったままになっていることがあります。
ソレノイドが例の部品を押して、梃子の原理で動作させているようなのですが、この例の部品に亀裂が入ったためにソレノイドが押している力が縦ではなくて横に(亀裂方向)に伝わったため、この負荷に耐えられずに樹脂にクラックが入ったのだと推測します。そしてこのクラックが、動作時に押し広げられてしまい、最終的には破断してしまうという現象のようです。
研究のために中古部品を入手したいのですが、いったん脱着してみないと部番がわかりませんのでヤフオクで落札できません。
脱着時に品番を控えておきましょう。

現時点ではしぶしぶ動いていますので、亀裂が広がりながらも破断とまではいっていない状況と思われます。
このパーツは使用のたびに横に力が加わるようです。

対策品としてアルミ製パーツが出回っていますが、それにも良し悪しがあるようです。
さらにはひとつ4万円ほどします。
樹脂で作ると強度不足であることはわかっていますが、それを補強した形にするなどの知恵が欲しいところです。
安易にアルミの削り出しに頼るあたりがばらつきのある社外品を生んでいるのだと感じました。

そこで、まずは自力で修理することに決めました。
もっとも自力で修復するのは100%の自信があるとは言えません。ですので次回のために逃げ道を用意します。
たとえば秘密の方法でPにシフトされていても脱着可能にするとか。。。

今回の修復方法を以下にまとめます

■全体の流れ
Step1 摘出後、完全脱脂します。補修部分に極細のペーパーをかけて目荒らしします。クラック内に水が入るので水洗い禁止です。
Step2 クッラク部分にアロンアルファ(クラックのない状態で)浸透させ接着します。
Step3 補強材をエポキシボンドで貼ります。プリペイドカード程度の厚さのものが良いでしょう。
できることなら全体を補強できるような貼り方をしたほうがいいかと思いますが、接着剤や補強素材の重量は無視できません。
部品の重量を大きく変化させてしまうとバネの力との間のバランスが崩れてしまうような気がします。
最低限の重量で補強修復するにはどうしたらいいでしょうか?
上記の方法が最善でしょうか?

大幅な重量増加を避けるため、パーツの重量を計測しながらの作業となります。


亀裂が入った状態のものをどのようにして元の形で保定するか?
破断面
破断面が完全な水平になるように補修しなければいけません。最初の接着作業。
Step 1) 定規(定盤)にプラ板を対象パーツの幅よりも大きめにカットして敷きます。
Step 2) 破断面を下にして補強材の上に水平に保持します。
Step 3) アロンアルファを接触面全体に浸透させます。その後バリとなる余分な部分をカッターでそぎ落とします。

続いて破断箇所横面の補強。横からの応力に耐える必要があります。補強として重要な部分です。
Step 1) 細い部分(弱い部分)以外にも広い部分(強い部分)にかかるように補強材をカットします。
Step 2) 重要部分はエポキシボンド、入隅や重要でない部分はアロンアルファで貼ります。(エポキシボンドは若干伸縮する)
Step 3) 入り隅など補強材が貼れない部分はアングル材を使います。破断部分の裏面もかならず処置します。
重量増加を防止するため、折損した箇所の補強と、そうではない部分の補強は補強材の材質をかえてもいいでしょう。

念のために接着剤の耐熱性について調べておきました。
エポキシ接着材は250℃までは十分に問題ないようです。
アロンアルファは市販品が80℃、業務用EXTRA4000系がそれよりも高い温度のようです。
セレクターレバーハウジングの中の温度は何度ぐらいになるのでしょうか?

素材について調べました。
Webで調べる限り、プリペイドカードの素材はPET樹脂。アロンアルファに限らず接着剤の苦手な素材のようです。
0.3㎜、0.5㎜、1.03種類の硬質プラ板とアングルバーを用意しました。これらはプラスチックに使えるグリスと共に模型店で入手できました。
しかしプラスチックの耐熱温度はそう高くないと思います。
オリジナルの素材はABS樹脂だと思っていましたが、WEBにアップされている写真をみますと部番の先頭にPPと書いてあります。
PP=ポリプロピレンですね。耐熱温度は100-140℃です。ABS樹脂やPS(スチロール樹脂)70-100℃ですので比較になりません。
スチロール樹脂を補強材として用いる予定でしたが、シフトハウジング内で軟化して補強にならないことも想定されます。
そこで熱に強い樹脂を探した結果、ポリカーボネートが妥当と判明しました。CDの素材です。
これをどう切断加工するかが難しいのですが、カッターで切り込みいれてから折る程度の直線的作業しかできないと思います。
複雑な形状に加工することはできませんね。



重要なのは破断部分だけ修復しても意味がないことです。構造的に弱い部分を残してしまうといずれ他の部分で破断が発生することを防止することです。
破断部分(棒部分)だけを四方から補強しても応力は横からかかりますのでほかの部分が破断する恐れがあることに留意します。
今回のメインとなる補強方法(アングルで囲む)は高速道路の橋脚などに用いられている補強と同じですから縦方向の補強向きと思います。

シフトリンケージとATの間をつないでいるワッシャ―と押さえ金具については原則再利用すべきではないとおもいますのでヤナセに注文しました。
ヤナセの担当者が異動になったようで、新しい担当者になっていたのでちょっとめんどくさい感じでした。
翌日には届くはずですが中一日あいて連絡がありました。連絡するのを忘れていたのでしょうか。
やはり付き合い方を考えなければなりません。

シフトセレクターはNの状態でモジュールを脱着するのですが、Nの状態ではイグニッションキーを抜くことはできません。
キーを刺した状態で電撃的に修理するしかないでしょう。
バッテリーがあがってしまうかもしれませんがこれは仕方ないですね。


また、シフトユニットのロックのために1本のボルトが隠しボルトになっているようです。
このボルトを使わなければPで不動になったとしてもシフトユニットを脱着することができるそうですのでこれを使わないでユニットを固定する方法はないでしょうか?
開いてみなければわかりませんが、、、。
これを耐熱タイラップ固定とか、番線固定にすれば固定はできるのではないかと企んでいます。

また、センターコンソールを脱着しますので余裕があれば携帯電話ユニットの配線の始末をしなければなりません。
現在は問題なく接続されているのですが、一口のソケットに接続しているものを二口のソケットに変更しようかと考えています。

他には付随の作業はありません。


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